樹上完熟、天日乾燥にこだわった、丹波黒大豆。

 

丹波篠山の特産「丹波黒大豆」は、世界でも類のない大粒の大豆種です(水に浸すと、乾燥豆の倍ほどまでふくらみます)。

その奥深い味わいと、皮が破れにくく色艶よく炊けるところが、全国の料理屋や仕出し屋、各家庭で、お正月の煮豆に重宝される由縁です。

大きな豆になるため栽培期間が長く、手がかかるため「苦労豆」とも言われるほどですが、激しい昼夜の寒暖差、粘土質の土壌など、黒大豆の生育に適した丹波篠山の環境で、こくと甘みの増したその味は、他の大豆には代えられません。

 

実は「丹波黒」とは一つの品種ではなく、丹波地域の在来品種の総称を指し、地域により独自の系統があります(優良3品種として県に指定されているのが「川北」、「波部黒」、「兵系黒3」)。

初めは、畑の畔に播いた黒豆が芽吹き、よくできたことから「畔豆」と言われていたそうですが、宮中や将軍のお節料理に用いられたことで、その名が一気に有名になりました。

 

ノウカナガイでは、農薬・化学肥料は使用せず、必要最低限の有機質堆肥を用いています。畔草や山の落ち葉など、畑の周囲のもので作ったものを中心に施用しています作物の収穫により減少する畑の養分を、毎年補いつつ栽培することで、作物に十分な栄養を与えるとともに、畑の地力も保っています。 

 

また黒豆の乾燥は機械によらず、なるべく樹のまま完熟させ、天日で自然乾燥させています。

一般的に、お正月の新豆で提供される豆は、通常の黒豆の乾燥スケジュールを、葉取りや、機械乾燥など、様々な手段により早めていますが、自然に樹のまま完熟させ、天日で乾燥させた場合の大豆の収穫は、旧暦の正月(2月)ごろ。

 

年内はお正月用の「特上新豆」の出荷を行いますが、ぎりぎりまで樹上完熟させることにより、樹の栄養分がなるべく豆に貯蔵されるようにしたいので、葉取り等乾燥の最終仕上げの作業開始を12月中下旬よりとしており、新豆の発送は、12月25日〜28日ごろまでの間となっております。サイズは10mm以上で選別。

 

一方、「特上旧豆」は、自然の乾燥に任せ、2月に収穫後、次の年末まで低温で貯蔵していたお豆になります。ムラなくじっくりと乾燥が進むため、料理人さんの中には、「味の染み込み方や炊き具合が均一になる」ということで、お正月用としても旧豆の方を好む方もおられます。より乾燥が進み、収縮しているので、サイズは9mm以上の選別となります。

※「特上旧豆」は在庫がある年のみの販売になります。

 

年明けからは、大きさが小さいもの(9mm未満)や、われ、しわなども含む「普段使い用」の黒豆も出荷します。

こちらは、日々の食卓の他、味噌作り、きなこ、お菓子用などにも好評いただいております。

 

いずれも出荷前には、虫食いなどの不良が入らないよう、一粒一粒目視により確認し、丁寧に選別をおこなっています。

 

自然が育んだ黒大豆の味を、ぜひ味わってみてください。