高級和菓子の原材料として知られる、大粒・俵型の丹波大納言小豆。

あずきの歴史は古く、日本〜朝鮮半島・ヒマラヤに分布していた、一説では野生種のヤブツルアズキが原産であると考えられています。

日本では、縄文時代から古墳時代前期までの遺跡から小豆の炭化種子が発見されており、弥生時代には栽培されていたそう。

静岡県の登呂遺跡からも発見されており、また「古事記(奈良時代初期)」「日本書紀」でも記されています。

 

あずきは古来から人々の生活と密接に結びついた豆で、古来人が常食とする五種の穀物「五穀」のうちのひとつでした。

赤い色には呪力があるとされ、1年や季節の変わり目、生活の節目の行事や儀式で、厄除けとして利用されてきました。これらの習俗は中国に始まり、朝鮮半島を経てわが国に伝えられたとされています。

また、薬用としても使われたようで、中国・明の時代の「本草綱目」の中に、あずきの効能や処方が記されています。

煮汁を着色料としたり、赤飯、アズキ粥として食されていたそうです。

小豆粥は、小正月(1月15日)に食べる風習が現在も残っていますが、祝い事に赤飯を炊くというのは、江戸時代後期から一般に広がった風習で、当初は「赤米」が利用されていたものの、しだいにその生産量が減っていったのにともない、あずきを利用した赤飯が用いられるようになりました。

 

大納言小豆は、あずきの中でも特に大粒の品種群ですが、その名前の由来は、「煮ても皮が腹切れしにくいことから、切腹の習慣が無い公卿の官位である大納言と名づけられた」ともいわれています。


小豆の栽培面積が一番多いのは北海道ですが、丹波地域特産の「丹波大納言小豆」は、種皮の赤色が綺麗で、大粒で俵型の品種として、江戸時代から知られていました。

皮が柔らかく、煮くずれしにくいことなどから、甘納豆や小倉餡の高級原料として用いられています。

 

私たちは、この丹波大納言小豆を、畔草、山の落ち葉などを活用した有機質肥料で育てました。

鞘取り、乾燥、選別に至るまで全て手作業で丁寧に出荷の準備をしています。

 

主成分は、デンプンとタンパク質。 ビタミンB1が多く含まれており、脚気に効果があるとされています。

白米ばかりを食べていると、脚気になると言われているので、赤飯や小豆粥というのは栄養摂取にも合理的です。

また、疲労物質の蓄積を防ぐ働きがあるので、肩こり、筋肉痛、二日酔い、夏ばてに効果あり。母乳の出をよくする効果もあるそう。

 

豆ですのでしばらく日持ちします。ハレの日にも、ケの日にも使えるお豆です。

風通しの良い、冷暗所で保存してください。