寄居かぶ

ヨリイカブ

アブラナ科 Brassica Rapa.L

かぶの起源は明らかではないが、ヨーロッパ地方のナタネに似た原種を祖とし、日本には太古の時代に中東より中国を経て伝わり、気候土質などの条件に支配されて各地で分化したとみられている。

東洋系白カブは関西地方を中心に、日本海沿岸に適生し、一方欧州系のカブは、東日本の寒冷気候に適応してそれぞれ土着した。その結果、東洋系・欧州系およびこれらの交雑により品種分化が進んだ。

 

寄居かぶは新潟市寄居白山外新田という地区で300年前から栽培されていたと言われており、関西で分化した近江かぶまたは天王寺かぶがルーツと言われている。

(出典/1982『原色日本野菜図鑑』,種子説明書「野口種苗研究所」)

 

扁平型で色白、首部に少し淡緑色を帯び、外観は整然としていない点などが近江かぶに似ているが、

肉質は緻密で柔らかく、甘味に富み、生でも火を通しても美味。

また葉もおいしく食べられる。

 

【使い方】

生でサラダにしても、漬物としても甘味があり美味しい。

また、煮崩れにくいのでそぼろ煮やエチュべなどの蒸し煮も向いている。

すりおろして蕪蒸しや、ポタージュにしても甘みを活かせる。

 

葉は、さっと茹でてお浸しや、刻み炒めて佃煮のほか、

シチューなどの煮物や炒め物としておいしく食べられる。

皮を厚めに剥く以外は、捨てるところがない。